愛しています
今日はとってもおしゃれをして行くの。
なぜかって?とっても特別な日だから。
4年間のお互いの成長を確かめ合うの。
きっと彼は素敵になってるはず。
あたしはどうかな。彼に似合う女になったかな。
ううん、誰かに合わせるなんてあたしじゃない。
あたしは彼と対等な女になれたか。
ただそれだけ。
今日は道明寺が4年の約束を果たしに帰ってくる日。
あんまり連絡をしてなかったけど、数日前に一通の手紙がきた。
『15日に帰る。2時に空港に到着予定。迎えに来い。』
たったそれだけしか書かれてない手紙でも、あたしには未来へ続く手紙。
あたしはそれを薄手のコートのポケットに入れて、空港に向かう。
相手は世界的に有名な男。
あたしはごくごく平凡な女。
スキャンダルとしてはおもしろくない組み合わせ。
だけど報道陣はたくさんいた。
あたしは見つからないよう柱の影からあいつを待つ。
だって感動の再会は誰にも邪魔されたくないじゃない。
もう時計は2時をさしてる。
だけど彼は現れない。
すると一人の報道記者があたしに気付いた。
「君たしか道明寺司の想い人じゃない?!」
その一言でゲートにスタンバイしていた他の報道陣があたしのほうを注目する。
・・・最悪・・・
そして一気に質問攻め。
「4年間司さんとはどのようにしていたんですか?」
「まだ司さんとはお付き合いされてるんですか?」
「いや、あの・・・その・・・・・・!!!!」
・・・見つけた・・・やっと見つけた・・・
たくさんの報道陣の隙間から見える長身の男。
ねぇ寂しくても我慢したんだよ。
会いたくても我慢したんだよ。
これからは絶対に離れるのはいや。
そのくらいのわがままは聞いてくれる?
ふいに報道記者の声が聞こえる。
「司さんのことをどう思っているんですか?」
「・・・愛しています。」
反射的にでた言葉。
彼はその言葉に優しく微笑む。
そしてこっちにゆっくりと歩いてくる。
「おい、もういい。下がれ。」
彼の言葉でたくさんいた報道陣たちが一気に去って行く。
どういうこと?!!
彼はあたしの前に立ってあたしを見下ろす。
「さっきの言葉もう一回。」
「まっ待ってよ。今の何?!なんであんたの一言で報道陣がいなくなっちゃうのよ?!」
「それは俺が道明寺司様だからだろ。」
・・・絶対に嘘。
顔が笑ってるもん。
あたしは彼へ疑いの目を向ける。
すると首をすくめる彼。
「お前の本心を聞きたかっただけ。お前絶対言わないじゃん。
それにここに現れたとしても、俺のこと振るためにきたんだとしたら
俺みじめになるじゃん。」
たったそれだけのためにあんなにもの報道陣を・・・・
ねぇあたしは成長したの。
恥ずかしいけど少しは言えるようになったのよ。
あんたのことを振る?
そんなこと絶対にありえない。
あんたってそんなこと考える男だったっけ?
「まっそんなことありえるわけねぇけどな。俺を振るなんて神経がどーかしてる。」
・・・やっぱりかわってない。
ちょっと安心したよ。
彼は顔を近づけてきて、あたしの耳元で囁く。
「もう一回。」
じゃぁあたしのお願いも聞いてくれる?
もう離れないって約束して。
もう寂しくさせないって約束して。
毎日愛してると言うって約束して。
彼は世界的に有名な男。
あたしはごくごく平凡な女。
でもあたしと彼は対等なの。
お互いわがままだから。
「・・・愛しています。」
ただそれだけ。
〜Fin〜
あとがき。
1万HIT本当にありがとうございます!!誰が踏んでくださったのか
わからなかったのですが、1万HITの記念のお話を書きたかったので書いちゃいました。
だけど、最初と全然かわらないですね。もう成長ナシ!!爆(;n;)
そして無謀なことに、フリーにしてみようかと。。。汗”たぶんこんな駄文をほしいなんて
言ってくださる方はいないと思いますが、もしも「しょうがねぇな〜持ち帰ってやるよ」なんていう
心の優しい方がいらっしゃいましたら、BBS又はMailで一言お知らせくださいませ。
それではこれからもめげずにがんばりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
1万HITありがとうございました!!!m(_ _)m
NOVEL