You're a lover only for me










俺はつくしに関しては一切常識と理性は通じない人間だと思う。




俺はアイツの前ではいつまでもおもちゃを駄々をこねて欲しがる子供のままだ。




でも俺はそれでいい。




つくしが俺の傍にずっといてくれるのだから。




だが、俺の心配の種はつきない。




ちょっと油断するとつくしに男が寄って来るのだ。




こうなったら全世界の男という男を全部排除してやりたくなる。





そう考える俺はおかしいのか?











つくしが働く幼稚園で今度父兄懇談会があると聞いた。



その話を聞いたときも、俺は瞬間湯沸し器のごとく、嫉妬の炎をめらめらと燃え上がらせ、



秘書に予定を全てキャンセルさせ、つくしに内緒で幼稚園へ覗きに行った。



大概は父兄といっても母親が多いが、たまに父親が来ることもある。






今日もやっぱりそんな父親がいた。




デレデレと鼻の下を伸ばした顔で、二人きりでつくしと話すこの男。



俺はそんな様子を目にした途端、気がつくとドアを開けつかつかと歩み寄り、



青ざめたつくしの前でその父親の胸倉を掴んだ。



その後どうなったかって?いつものことだ。






俺はつくしのビンタを受け、


「あたしの仕事の邪魔をするなら二度とあんたと付き合わない!!」



と宣言され、しょうがなくその場は俺が折れた。




でもこの俺がこのまま引き下がるとでも思うか?




その後すぐその父親が勤める会社に圧力をかけ、左遷してやった。




幼稚園には父兄懇談会は母親だけだと寄付金のことをちらつかせて脅しておいた。








他にもこんなこともあった。





つくしが車の運転免許を取りたいと言ったとき、俺は難色を示した。




まずは危ない。それに俺に構ってくれる時間が減るのが許せない。



だが最後には俺の弱点をつかれ、あいつのお願い目線でころっと俺は落ちてしまった。



だが、俺もタダではおきない。交換条件を出してやった。





「毎晩3回以上はヤルこと。」






近頃眠い、疲れたといって俺が風呂に入っている間に寝てしまっていることが多い。





こいつは一度ベッドで寝るとそう簡単には起きない。



無理やり起こそうものならつくしからどんな制裁が待ち受けているかわからない。



前に一度無理やり起こしてヤロウとしたら、つくしに俺の大事なトコロを蹴飛ばされた。




その上、3日も俺は我慢させられた。




つくしは


「えぇーっ。あんた野獣だから1回が長いんだもん・・・・。まぁ、あたしも嫌いじゃないけど・・・・モゴモゴ。」



と、顔を赤くしながら文句を言っていたが余程免許が取りたいのか最後にはOKの返事だった。







教習所へ通い始めてからのつくしは毎日嬉しそうに俺に報告してくる。




そんなに楽しいのか?いつだって俺様が運転してるとお前は横で寝てるくせに・・・。








俺はつくしの様子が見たくなり、また秘書に予定をキャンセルさせて教習所へ向かった。




今度はバレないようにしないとな。





ところが俺が目にした光景は俺が絶対許せない状況だった。






あの狭い車中という密室の空間につくしと若い男の教官が二人きり・・・・。





しかもつくしはあろうことか膝までのスカートを履いている。




お前は露出狂か?!俺様以外の男の前でスカートを履くな!!




お前は気づいていないのか?あの男が助手席に座りながらお前の足を盗み見てるんだぜ。






俺は前回のこともあり、今にも暴れたくなる怒りをぐっと堪え、青筋を何本も立てながら



その教習時間が終わるのをひたすら待った。





俺の姿が目に入ったつくしはびっくりしていたが、俺の不機嫌な顔にも気づかず、



嬉しそうに笑って俺に抱きついた。




「こんなところまで来てくれたの?仕事忙しくないの?」




こんな笑顔をみせるつくしを愛しく思いながら俺はまたつくしに怒られそうなことを考えていた。






【この教習所で働く男は全部辞めさせて、女性教官だけにしないとな。】






この鈍感女め。あの若い男に見られてたのに気づいてなかったのか?



お前は隙がありすぎるからすぐつけこまれるんだ。



お前の行くところ全て俺が調べないと油断も隙もならねぇ。



この先長い人生、俺はいつもお前の行く先を追いかけないと俺は嫉妬で耐えられない。






俺以外の男を全て排除するか?





去勢させるか?




こんなことを考えてるなんてこれっぽっちも知らないんだよな、お前は。



でも俺をこんなにも狂わせるのはつくしだけだ。



そんな俺を愛してくれるのもお前だけだろう?




俺を幸せにしてくれるんだろう?




俺を幸せにしてくれるなら、




他の男と話すな






半径5m以内に近づくな




同じ空気を吸うな





さもないとお前の周りから全ての男を遠くへ飛ばしてやる。










そんな俺にも一番心安らぐ時がある。






「いつもあたしを愛してくれてありがとう。あたしもあんたと同じ分、司だけを愛してる。」





ベッドの中でお前がそう囁いてくれる時が、俺にとって一番心安らぐ時。




「いいのか?俺のつくしへの愛情は半端じゃねぇぞ?」



「わかってるよ。あたしの司への愛情も半端じゃないから。

 世界中の女を全て司の周りから消し去りたいぐらい。あたしだけを見て、愛してほしいから。」






お前はやっぱり最高の女だ。俺様が選んだ最高の女。






ーYou're a lover only for meー







「そのセリフ、忘れるなよ。」






〜Fin〜






marineちゃんのサイトのオープン1ヶ月記念のフリーSSをいただいちゃいましたぁ!!

もう拝読された方もいらっしゃると思いますが、

嫉妬に狂ってる司君て最高ですよね〜〜♪♪

しかも3回以上て。。。うらやますぃ〜〜!!爆”←アホ。

marineちゃんってホント切ないのも上手だけど甘甘書くのもすっごく上手!!

尊敬いたしております。m(_ _)m

感想は直接marineちゃんのサイトにどうぞ!!!





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