あなたと私の関係




あたしと彼の関係は特別。



付き合おうとかそういうのは言われたことはないから恋人じゃない。



だけどよく2人で出かけたりはしてる。



いわゆる友達以上恋人未満ってやつ。



別にこの関係がいやだとは思わない。




だけど最近は・・・ちょっと複雑。





・・・でもその原因がなにかはわかる。




きっとあたしは・・・きっとあたしは彼の事が好きなんだと思う。





でもこの気持ちを打ち明けることはできない。



だって彼には想い人がいるから。




彼はその想い人のことについてあたしによく相談するの。



名前は言わないけれど、誰かなんてすぐわかる。




彼の想い人はとても綺麗で性格もよくてお金持ちでなんでもできる人・・・そう静さん。




彼はいつも楽しそうに彼女のことを話す。



「意外に泣き虫なんだ。」とか「おっちょこちょいで危なっかしい。」とか、



あたし達にはわからない彼女の一面を彼は知っている。




それを聞くたびにのどの奥がなんだかザラつく。




だけどやっぱり彼の事が好きだから側から離れることができない。




もしかしたらっていうのを密かに期待してる。



もしかしたらあたしに目を向けてくれるかもしれない。



もしかしたらその想いをあたしに向けてくれるかもしれない。




こんなことを考えるあたしは卑怯で醜い。



だから今日はちゃんと言うことにした。



もう相談にはのれないって。



これ以上卑怯で醜い自分になりたくないから。









あたしは放課後、非常階段にむかった。




ドアを開けると夕焼けでオレンジ色に染まっている彼がいた。





「花沢類・・・」



あたしに気付いた彼は振り向いて微笑む。





その優しい微笑みが好き・・・





「今日は遅かったね。俺もう1回寝ようかと思った。」





その優しい声が好き・・・





「・・・牧野?」





そのあたしを見る目が好き・・・





「なんで泣いてるの?」





あたしは自然と涙を流していた。



それに気付いた彼は少し困った顔をしている。




言わなきゃ・・・言わなきゃあたしはもっとつらくなる・・・。




「あのね・・・もう相談にのれない・・・。」




「・・・なんの?」



「静さんのこと・・・。」



「静のこと?」




彼は何の事かわからないと首をかしげる。




「いっつも静さんについて話してるじゃん。」




それでもわからないみたいで彼はどんなこと?っと聞いてきた。




これ以上はあたしの口から言いたくない・・・





あたしはずっと下をむいてままでいると



彼のひんやりとした手があたしの頬に触れて、そっと涙をぬぐってくれた。




「俺のこと見てくれてるのかな、やっぱり好きなんだな、愛してるって言いたいとかのこと?」




やめて・・・これ以上言わないで・・・



胸が張り裂けそうに痛いから・・・





「・・・なんで相談にのれないの?」



彼はすごく真剣な目であたしを見つめる。




言うつもりはない・・・言うつもりはないのに彼の視線に耐えられない・・・




「・・・あたし花沢類のことが好・・・」




最後まで言い終わる前に塞がれた唇。




ひんやりとした手とは対照的に温かい彼の唇。





この温かさをずっと感じていたいと思うあたしはやっぱり彼から離れることはできない。




彼女の代わりでもいいから側にいたいと思うあたしはやっぱり彼をあきらめることはできない。





唇が離れて彼を見ると、とてもうれしそうに微笑んでいた。




「愛してる。」




その言葉にあたしは目を見開く。



「牧野ってやっぱり鈍感。全部自分のことだって気付かなかったの?

 俺待ちくたびれた。牧野の事好きだよ。自分でも驚くぐらいに。」





・・・うぅーーーわけわかんないよ・・・




それはあたしの鈍感が原因じゃなくて花沢類の言い方に問題があるのではないでしょうか・・・



でも・・・あたしはあきらめなくていいってこと?



側にいてもいいってこと?



あぁ〜〜やっぱり信じられない・・・




するとあたしの気持ちを察したのか、


「信じてよ。牧野のことしか考えられない。」



そう言ってあたしの手の甲にキスをした。




「・・・じゃぁあたしと花沢類の関係は?」



「もちろん、お互い愛し合ってるんだから恋人同士でしょ。不満??」



彼はあたしの大好きな優しい笑顔で答えた。





〜Fin〜






あとがき。

ぎゃぁ〜〜〜〜〜なんじゃこりゃぁ〜〜〜〜!!!←松田優作風。笑”
・・・これは類ですか?これはつくしですか?
もはや別人の気がするのは私だけでしょうか?!!爆”
書いてるとどんどん類君が司化してくるんですよ。書いてて何度も直しました。汗”
わざわざ隠しを見つけてくださったにもかかわらずこんな駄文しかUPできない私。。。(;;)
類つくは初めてということで甘く評価してやってくださいませ。←オイ。
それではドロンいたします。爆”





NOVEL