あたしには今ハマっているものがある。
Don't be deceived by honeyed words.
それは今もブームである韓流ドラマ。
きっかけは類の部屋でテレビを見てたらたまたま韓流ドラマがやっていて、
ちょっと見ているととっても素敵な俳優さんが主人公として出演していた。
その日からあたしはレンタルビデオ屋巡りをしている。
だけどみなさんも知っての通り、今は韓流ブーム。
そしてその俳優さんも結構人気があるのか、その人の出演してるものはほとんど貸し出し中。
そんな話をこの前類にしていたら、なぜか類はう〜んと悩んでから
いつもの天使の笑顔になって「じゃぁ俺が買ってあげる」と言ったの。
だけど買ってもらうなんて嫌だからもちろん断った。
そしたら数日後に類から電話があって、
あたしが見たいと言っていたその俳優さんのビデオを借りたと言う。
きっと借りたなんてウソだなとは思ったけど、
あの素敵な俳優さんが見れるんだもん!!
この際そこは目をつぶるわ!!
というわけで、今日は類の家に行くの。
もうビデオを見れるというだけでソワソワしちゃう。
だけど平常心でいなくちゃ。
自分の彼氏の前で他の男の人をキャーキャー言うのはよくないって前に優紀に言われたから。
もちろんあたしは類以外の人には恋愛感情なんてないわよ。
ただちょっと・・・ね?!
類の部屋へ行くと、彼はいつものようにベッドで寝ていた。
あたしは静かに近づいていって、笑いをこらえながら類の鼻をつまんだ。
すると急にバランスが崩れて唇と唇が重なった。
バランスが崩れた原因はもちろん・・・類。
濃厚なキスをした後、彼はゆっくりと起き上がる。
「おはようのキスをありがと。」
「今のは類が無理矢理したんじゃん!!」
あたしは真っ赤になって彼から離れる。
「はいはい、わかったから。ビデオ見るんでしょ?!もうセットしてあるからこっちおいで。」
類はベッドの上をポンポンとたたいてあたしを呼ぶ。
なんだか嫌な予感がする・・・
「あっあたしはこっちの床に座ってみるからいいよ。」
すると類は微笑みながら言う。
「だってここからが一番見やすいよ。大好きな俳優さんなんでしょ?!しっかり見なくていいの?!」
・・・しっかり見たいです・・・
だけど危ない匂いがするんです・・・
あたしは結局その言葉に負けて、恐る恐る隣に座った。
そうすると類はまた微笑んだ。
あたしにはその微笑みが小悪魔のように見えたのは気のせいかな・・・
そして彼はリモコンの再生ボタンを押した。
長い番宣を早送りして、やっとお目当ての俳優さんが画面に現れる。
すると急に類の手が服の中に入ってきた。
あたしは慌てて類から離れようとする。
「ちょっちょっと?!何すんの?!」
「・・・直接言葉にしないとわかんない?」
「言わなくていい!!待って!!だってあたし今からビデオ見るんだから!」
「別にいいよ。見てる余裕があれば・・・ね。」
類はどんどん手を進める。
ちょっと待ってよぉ!!
なんで?!なんで〜〜〜?!!
「わかった!!わかったから待って!!じゃぁビデオ止めて。」
だけど類はあたしの言葉なんか聞いてないみたい。
しょうがないと思ってあたしはリモコンへ手を伸ばすと、
類はあたしの手より先にリモコンをつかみ、それをベッドの下に落とした。
「ちゃんとビデオ映しっぱなしにしないとダメだよ。あの俳優に見せつけるんだから。」
・・・えぇ?!
「もしかして・・・最初からそのつもりだった?!」
その質問にやっぱり笑顔で答える類。
「もちろん!!つくしが俺以外の男に興味をもつなんて耐えれない。」
あぁ〜〜やられた・・・
あたしの嗅覚は敏感だったわ。
最初っからそのつもりだったなんて・・・
そうだよね、類が他の男の人を受け入れるなんて絶対無理だわ・・・
だけどこんなのってあり?!
せっかくあの俳優さんが見れると思ったのに・・・
これからは絶対にこういうことは類には言わないでおこう。
でも類の愛がつまってるキスがもらえたから怒るのは後回し。
あ〜ぁ、類の甘い言葉にまんまとだまされたわ・・・
そういえばこの前類と一緒に見た語学番組でそんなような言葉を言ってたっけ?!
・・・そうそう思い出した!!
Don't be deceived by honeyed words.〜甘い言葉にはだまされるな〜
〜Fin〜
あとがき。
ホントにあたしはRUI roomを作るべきではなかったでしょうか。。汗”
こんなものしか書けない自分に涙が出ます。
でも独占欲が強い類君を書いたつもりなんです!!でもちょっと危ない奴になってしまった気が。。。汗”
あぁ。。。優しくお願いします。笑”
NOVEL