今日は来るかな。
イツマデモキミヲマツ
俺は会いたい女をいつもの場所で待っていた。
ーーそれから2時間。やっぱり俺の待ち人は今日も現れなかった。
やっぱり俺のこと避けてるのかな。
ーー1週間前のこと。俺は唯一好きだと思える女の前で理性を失った。
彼女の笑う顔を見ているだけで満足のはずだったのに。
その女は親友の彼女。俺がはじめて愛して守りたいと思った女。
その彼女が見ていられないぐらい泣き腫らし、血色の良い肌は青く、
華奢な肩を震わせて泣いていた。
そんな姿をみた瞬間、俺は彼女を自分の胸に抱き寄せていた。
声を押し殺してなく彼女。そんないまにもシャボン玉のように弾けて消えてしまいそうな
彼女を自分の傍で生き返らせたいと強く思った。
「牧野・・・。もう俺のところへおいで。もう十分だよ。これ以上見ていられない。」
黙って俺に抱かれている彼女はその言葉を聞いてこくんとうなずいたように感じた。
俺は彼女を車に乗せ、自分の家に戻った。
泣きつかれて眠る彼女を愛しく抱き上げ、ベッドに寝かし、彼女のつむった瞳から
流れたしずくをそっと指でぬぐった。
「もう泣かないでくれ。俺の前でいつも笑っていてくれ。俺の為に笑っていてくれ。
司のためではなく、俺の為に。」
目を瞑ったままの彼女に俺の想いの全てをこめてキスをした。
そっと。それから少しずつ彼女の傷ついた傷口を癒すように舌を這わせた。
俺の愛して止まない彼女。俺に光をくれた太陽。
最初はためらっていたが、徐々に俺の舌に応えるように彼女は俺を迎えた。
それはもう後には戻れない合図。
俺はそれから彼女を癒し慈しむように愛し始めた。
彼女の白い透けるような綺麗な肌に俺の愛を刻印する。
「好きだ」と判ったときから本当は心の奥底で彼女を自分だけのものにしたかった。
それを親友と彼女を天秤にかけ、親友を選んだ。
でもその選択は今はもういらない。
やっと今、自分の気持ちに素直に向き合えた。彼女が俺の前にいてくれる。
俺の舌で、俺の愛撫で彼女が今まで見たことの無い表情に変化する。
彼女のもうひとつの本当の姿。
もう誰にも渡さない、もう二度と離さない。
激しく喘ぐ彼女を俺は唇で塞ぎ、彼女のほっそりとした腰を抱いて
俺の持っているもの全てを彼女へ注ぎ込んだ。
今まで感じたことの無い感覚が俺を襲う。
全てが彼女と同化する。
二人で堕ちていこう、二人で居られるのなら。
どんな裁きも受けよう、二人で居られるのなら。
俺の腕の中で規則正しい息遣いで眠る彼女。安らかな顔で眠っている俺の太陽。
そんな彼女をいつまでも見ていたいと願う俺。
もしこの世に神がいるのなら、この願いを今叶えてくれ・・・。他に何もいらないから。
アイシテルカラ・・・・キミハオレノスベテダカラ・・・オボエテイテ。
目が覚めると、そこに居たはずの彼女はいなかった。
一言だけの悲しい手紙を残して、彼女は消えた。
「ありがとう。」の言葉だけを残して。
ーーあれから1週間。
彼女が来るのを俺はただ待っている。
必ずここへ戻ってくるのを信じて。
俺は待ち続ける。
全てをリセットしてあの太陽のような笑顔で戻ってくることを信じて。
〜Fin〜
きゃぁ〜〜RUI roomオープン記念で仲良しのmarineちゃんから頂きましたぁ♪♪
素敵すぎて1人で踊ってました。笑”
しかも私には絶対に書けない微R!!
ホントにおねだりしてよかったぁ〜〜〜!!(><)
marineちゃんありがとう〜〜〜!!
この素敵な作品への感想は直接marineちゃんのサイトへどうぞ。
NOVEL