Need he tell her?






愛し合っていれば言葉にしなくても分かり合えるだなんて戯れ言だと思ってた。


彼女は意地っ張りだから、なかなか愛の言葉は聞けない。

だけど、時々ささやく甘い言葉にオレは翻弄される。

だからこそオレも彼女を翻弄したいがために、毎日のようにささやく。

ささやき合うことでお互いに分かり合う。

けれども不安が消えることはない。

ささやき合っていたのに、時間がくれば帰ってしまう彼女。

オレに背を向けた瞬間、オレたちの関係が、積み木が崩れるように
壊れてしまうような錯覚。




ーーーーオレとお前はしょせん他人ーーーー




この感覚を味わいたくなくて、早々と結婚。

法的にだけでもつながりたかったから。

けれども不安は拭いきれなくて、また前のようにささやく。




いつからだろうか。
前までは照れた表情で素直ではなかった彼女が、
オレのささやきを母親のように穏やかに優しく包み込む。

もっともオレは母親の愛なんてよくわからないけれど、
この心地は初めてで、何かが繋がったような感覚。



その繋がったものを絶対に話したくなくて、自分自身にくくりつける。

そして彼女にも。

いや、彼女も自分からくくりつけたんだ。



何があっても切れないように。





けれども絶対に切れない保障なんてなくて、やはりささやき合う。


けれどそれ以上に繋がったものから思いを伝える。





まるで子供の糸電話。





だけど、そこから伝えるもの・伝わるものは言葉にするものと同じ。

むしろそれ以上に純度が増しているかもしれない。




糸電話から伝える彼女への愛の言葉。


それはオレのすべて。


いや、彼女がオレのすべてだから、その言葉はオレ自身への誓い。





もう離さないーーーーーオレはお前のそばにいるーーーーー




幸せになろうーーーーーオレはお前を幸せにするーーーーー




愛してるーーーーーオレはお前を一生愛するーーーーー






彼女はもうオレがささやこうとすると、その白くて細い小さな手で俺の唇をおさえて
微笑み、そっとキスをくれる。



それは彼女の返事。


そう、ささやくよりも先に、糸電話から伝わっているんだ。




Need he tell her?

No,he doesn't have to.

She already know it.




〜Fin〜





あとがき。




大人っぽいものを目指したんですが、やっぱり駄文。涙”短いし。
いや、感情だけの文とかワタクシにはこれが精一杯。汗”いや〜悩みました、ホント。
悩んだ末のこの文・・・・・泣けてくる。涙”でも、ワタクシなりにはいつもより満足感。
5%ぐらい。爆”あとの95%はこれから頑張りますーー!!!(><’
見捨てないで応援よろしくお願いします!!!
では、逃げます。爆”←結局?!





NOVEL